脂肪腫
lipoma
脂肪腫とは
脂肪組織が増殖してできた腫瘍が表皮に出てきたものが脂肪腫で皮膚と筋肉の間や、筋肉にできます。そのため皮膚表面に発生する粉瘤とは異なります。
多くは柔らかいものが触れる感覚で自覚症状はありませんが、発生部位によっては神経を圧迫し、痛みや不快感が出ることもあります。女性に多く発症しやすいとも言われています。
脂肪種は全身どこの部位でも発生する可能性があります。大きさは様々で、1~10cmほどと言われますが、なかには10~20cmのものもできることがあります。良性の場合がほとんどですが、10cm以上のものは稀ではありますが悪性化する可能性もあり、また臓器や神経を圧迫して日常生活に支障をきたしているようであれば、手術による外科的な切除を行います。
小さければ局所麻酔下での手術が可能ですが、大きさや、部位によっては全身麻酔による切除となりますので、全身麻酔による手術が可能な病院をご紹介させていただいております。摘出してしまうと再発することは、ほぼありません。
脂肪腫の日帰り手術について
脂肪腫のほとんどは良性腫瘍ですが、非常にまれに脂肪肉腫や悪性軟部腫瘍のように悪性の可能性もあり摘出した脂肪腫の病理検査を行います。
また、症状によっては、手術前に画像検査(エコー検査・CT検査・MRI検査)を行うことがあります。 当院では、提携している医療機関によりスムーズにMRI検査の予約も行うことが可能です。
よくあるご質問
手術時間はどのくらいかかりますか?
小さな脂肪腫の場合30分ほど、10㎝を越える大きさの場合は1時間ほどかかります。
術後、痛みはありますか?
小さな傷の場合、翌日ぐらいまでの痛みでさほどございません。 また痛み止めの内服薬も処方させて頂いております。
術後、入浴はできますか?
縫合した場合は翌日からシャワーを浴びて頂けますが、湯船に入るのはお控下さい。
(傷口の大きさにもよります。)
手術の流れ
1)診療
良性、悪性の可能性を診断し、状況によっては画像診断を行っていただきます。
2)腫瘤・腫瘍のマーキング
切除を行う腫瘤・腫瘍をペンでマーキングいたします。
3)消毒
手術個所を消毒します。
4)清潔の確保
滅菌された開いている布を患部にかぶせ清潔を確保します。
5)局所麻酔
細い針を用いて丁寧にゆっくりと局所麻酔を行います。
6)摘出
周囲の組織から丁寧に剥離をし摘出します。
7)止血・手術終了
血が溜まらない様処置を行い、ガーゼとテープで圧迫固定をします。
8)後日来院
翌日に診察にお越し頂き、1~2週間後に抜糸します。