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骨粗しょう症

osteoporosis

  • 骨粗鬆症の治療は長く継続することが大切です。
  • 一人ひとりの生活スタイルにあった治療をご提案致します。
  • 骨折がなく、健やかに元気に生活できることを目標としています。
  • 骨粗鬆症専門医にご相談ください。

骨粗しょう症とは

骨粗しょう症

骨粗しょう症は、骨に含まれるカルシウムの量(骨量)が減少(骨が弱くなる)したり骨組織の微細構造に何かしらの異常が起きるなどすることで、骨が折れやすくなる病気です。診療については、骨粗鬆症学会の認定医でもある副院長が担当します。

基礎疾患の有無で骨粗しょう症は、原発性骨粗しょう症と続発性骨粗しょう症の2つに分けられます。原発性骨粗しょう症は、主に閉経が原因で発症する閉経後骨粗しょう症、高齢者(65歳以上)にみられる老人性骨粗しょう症による患者様で多く占められ、そのほか割合としては少ないですが、栄養バランスに偏りがみられる方、遺伝的要因の方もこちらに分類されます。なお、全骨粗しょう症患者のうち9割近くの方が原発性骨粗しょう症です。一方の続発性骨粗しょう症では、特定の病気(関節リウマチ、糖尿病、慢性腎臓病、動脈硬化など)にかかっている方、薬の副作用(ステロイド薬の長期服用など)の方などが挙げられます。

症状についてですが、骨量が低下していく過程にあたって症状がみられることはありません。低下したことで骨折したときに変形や疼痛などの症状が現れるようになるのです。原発性骨粗しょう症の方では、転倒した際に手をついて手首を骨折(橈骨遠位端)、脊椎圧迫骨折、足のつけ根(大腿骨近位部)の骨折を発症することが多いです。

検査について

検査について

ここでは原発性骨粗しょう症が疑われる方に行われる検査をご説明します。
主な検査方法としては、骨密度検査、X線検査、身長測定などがありますが、当院では骨密度検査を行います。
ちなみに骨密度とは、骨の強さを判定する際の重要な尺度の1つであり、単位体積あたりの骨量(骨の中のカルシウムの量)のことを言います。この骨密度が若年成人の骨密度平均値の70%未満と診断された場合は骨粗しょう症と診断されます。
当院は骨粗鬆症の診断と治療で最も重要とされている腰椎と大腿骨をDEXA(デキサ)法という方法による検査を行っています。検査は10分ほどで、5分ほどベッドに寝ていただいて検査を行いますが、痛みはなく息止めなどは不要です。骨折すると生活の質などに影響を及ぼしてしまう骨の骨密度を計測するため、骨折予防のために定期的な測定をお勧めしています。そのほかにも、問診、尿・血液検査も行います。

治療について

骨粗鬆症の治療は骨折しないというゴールがいちばん大切なことで、投薬による骨の強化と運動によるバランス強化により転倒しないということが大切です。治療を長く続けていくということも非常に大切です。
食事療法では、カルシウムやたんぱく質といった骨の主成分となるビタミンD・Kなどの栄養素を積極的に摂取しつつ、しかもバランスのとれた食生活を送るようにします。また、運動を習慣化することも大切です。骨は体重の負荷をかけることで丈夫になっていきますので、骨量の維持が図れるほか、歩行時のバランス感覚を保つという面でも役立ちます。運動量については、軽度なウォーキング程度の有酸素運動(30分ほど)で十分ですが、できるだけ毎日続けるようにしてください。

また、骨粗しょう症と診断されたら合わせて薬物療法も行います。患者様の多くは複数の治療薬を使用していますが、当院では薬物療法として、以下の薬を使用しております。

治療薬について

当院で処方している治療薬は以下となっております。

SERM(サーム)製剤

骨が減っていくのを抑える薬です。閉経前の骨の強さを回復し、骨折の危険を少なくすることが出来ます。

ビスフォスフォネート製剤

骨が溶けるのを強力に抑える作用のある薬です。骨の密度を増やし、骨折率を低下させます。
食事と同時に服用はできません。

ビタミンK製剤

納豆などに含まれるビタミンKを薬にしたものです。骨の形成を促しますので、骨代謝が低下している場合に適しています。ただし、ワルファリンという薬を飲んでいる方には処方できません。

PTH製剤

骨を作る細胞のはたらきを高める注射薬です。骨の量を増やして骨折を防ぎます。主に骨折の危険性の高い場合に用いります。

活性型ビタミンD製剤

食べ物中のカルシウムの腸管からの吸収を助けます。また、筋力を増やし、転倒を減らす報告もあります。

カルシトニン製剤

骨からカルシウムが溶けだすのを抑え、痛みを軽減する作用のある注射薬で、週に1~2注射します。

エストロゲン製剤

女性ホルモン剤は骨を作り、骨からカルシウムが溶けだすのを抑える他、女性らしさを保たせます。

カルシウム製剤

食事で不足しがちなカルシウムを補うのが目的です。医師からカルシウム剤を処方されている場合は、さらにご自身で購入して飲むのは避けましょう。

デノスマブ

骨を破壊する「破骨細胞」の活動を抑止する注射薬です。6か月に1回注射します。

ロモソズマブ

骨形成を促進し、骨量の減少を抑え、骨密度を増やして骨折を予防します。通常、骨折の危険性の高い場合に用いります。

次のような方は、処方前に必ず医師にお伝えください

  • かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある
  • 低カルシウム血症がある
  • 狭心症、心筋梗塞、脳血管障害などを起こしたことがある。
  • 妊娠または授乳中
  • 他に薬などを使っている

骨密度測定の料金について

DEXA(デキサ)法
1割負担 450円
2割負担 900円
3割負担 1,350円
採血(骨代謝マーカーなど)
1割負担 約1,000円
2割負担 約2,000円
3割負担 約3,000円